オイルの解説 PR

エンジンオイルの最新グレードは?4種類の規格をまとめて解説!

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

どーも、管理人のとらいぼです。

エンジンオイルを選ぶ際に、表示されている規格で悩んだことはありませんか?

『SPとかGF-6とか、意味不明な記号が書いてある・・・』

『前まではSNとSPってどっちがいいの?』

『規格の種類がありすぎて、どれが一番いいか分からん!』

このページでは、そんな疑問を解消していきたいと思います。

この記事を読んでわかることは以下の通りです。

・エンジンオイルの規格の種類が分かる

・エンジンオイルの最新規格が分かる

 

エンジンオイルの規格の種類一覧

エンジンオイルの規格は、性能規格と粘度規格に分類されます。

性能規格は、API規格、ILASAC規格、JASO規格、ACEA規格です。それぞれ、ガソリン車用とディーゼル車用の規格が存在しますが、ILSAC規格のみディーゼル車用規格は存在しません。

規格名APIILSACJASOACEA
規格発行国アメリカアメリカ日本欧州
ガソリン車用
ディーゼル車用×

ちなみに、粘度規格はSAE規格のみです。

性能規格①API(ガソリン車用)

APIは、American Petroleum Instituteの略称で、日本語名称はアメリカ石油協会になります。この協会によって、様々な石油の規格だ定められており、エンジンオイルの規格も、定められています。

規格としては、『SA』から始まり、『SB』、『SC』、とアルファベット順に制定され、現在は『SP』が最新規格となっています。

最新規格である『SP』は、LSPIというエンジンオイル起因の異常燃焼をカバーした規格になっています。さらに、SPの中でも省燃費性に優れた規格として『SP/RC』という規格も存在ます。

性能規格②API(ディーゼル車用)

API規格には、ディーゼル車用の規格も存在します。

最も古い規格はCD規格、最新の規格は2016年に導入されたCK-4&FA-4規格です。しかしながら、日本では必ずしも、API規格が適しているわけではないという理由から、ディーゼル車用エンジンオイルは、JASO規格が重要視されることが多いです。

性能規格③ILSAC(ガソリン車用)

続いてILSAC規格です。International Lubricant Standardization and Approval Committeeの略称で、日本語名称で国際潤滑油標準化認証委員会が定める規格となります。ILASC規格は、ガソリン車のみで、ディーゼル車用の規格は存在しません。

『GF-1』から『GF-6』まで制定され、現在は『GF-6』が最新規格になっています。

GF-6は、GF-6AとGF-6Bに分けられますが、これは粘度の違いです。GF-6Bは0W-16という従来よりも低粘度規格に対して用いられる規格で、GF-6Aはそれ以外の粘度に用いられる規格です。

API規格との違いは、ざっくり言うと省燃費性を重要視していることです。

性能規格④JASO(ガソリン車用)

続いてJASO規格(ガソリン車用)です。JASOは、Japanese Automotive Standards Organizationの略称で、日本語名称で日本自動車技術会が定める規格になります。

ガソリン車用エンジンオイルのJASO規格が制定されたのは、実はつい最近です。2019年に制定、運用されています。

それまでは、ガソリン車用オイルは、日本国内においても、API/ILSAC規格を用いることがほとんどでした。

しかしながら、0W-12、0W-8といったオイルの低粘度化が進むと、アメリカの規格ではテストできない項目が出てきます。そこで、日本独自に規格を制定する動きが出てきました。

そして、2019年、JASO規格初のガソリンエンジンオイル規格『GLV-1』が誕生しました。

GLV-1規格は、摩耗防止性、高温酸化安定性、低温スラッジ防止性は、API規格のGF-5/SNと同等以上の性能を有し、かつ日本製エンジンでの省燃費性テストをクリアしたオイルに、発行されます。

ただし、粘度グレードは0W-12、0W-8に限定されます。

国産車に乗っている方で、純正油粘度が0W-12、0W-8に指定されている場合は、この規格はぜひ知っておいた方が良いでしょう。

性能規格⑤JASO(ディーゼル車用)

JASO規格には、ディーゼル車用オイルの規格も存在します。その昔は、日本のディーゼル車にも、API規格が運用されていたのですが、日本のディーゼル自動車技術とアメリカのAPI規格がマッチしなくなり、日本独自の規格が制定される運びとなりました。

ただし、基本はAPI規格をベースとしており、プラスアルファの性能規格が用いられています。

規格の種類としては、『DH-1』『DH-2』『DH-2F』『DL-1』『DL-0』があります。

基本的に日本国内での流通は、DH-2、DH-2F、DL-1の3種になると思います。

DH-2は、DPF装着のトラックバス車に適用可能です。

DH-2Fは、DH-2に省燃費性に付与された規格です。

DL-1は、トラックバスではなく、ディーゼル乗用車用のエンジオイルに適用可能な規格となっています。

性能規格⑥ACEA(ガソリン車&ディーゼル車)

最後は、ACEA規格です。Association des Constructeurs Europeens d’Automobilesの略で、日本語名称で欧州自動車工業会が定める規格になります。

ヨーロッパは、ディーゼル乗用車が多く普及されているため、ディーゼルエンジンオイルの規格が、多数ラインナップされているのが特徴になります。

また、軽荷重用オイルは、ディーゼルとガソリンが共通規格になっているのも、他の規格にはない特徴となっています

粘度規格①SAE規格

粘度規格は、SAE規格が使用されます。

Wの前が、低温側の粘度、ハイフンの後の数字が高温側の粘度を表します。数字が大きければ、大きいほど高粘度になります。

低粘度であれば、油膜は薄くなり耐久性は落ちますが、省燃費性が向上します。逆に高粘度であれば、油膜が暑くなり耐久性は上がりますが、省燃費性は低下します。

どの粘度を選定するかは、車種によって異なります。最新エンジンであれば、油膜が薄くともハードの耐久性が向上しているので、より低粘度仕様のオイルを入れても問題ないですが、古いエンジンには低粘度オイルは要注意です。

純正オイルの規格と異なる規格を使ってもいいの?

純正で指定されている規格と異なる規格のオイルをいれてもよいのか?

これは、結構よく聞かれる質問です。

答えから言うと、『ケースバイケース』です!

例えば、純正油が最新のSP規格で、SN規格のオイルを入れるのは、全く問題ないです。(と、管理人は思います)

ただ、ディーゼルエンジンオイルの規格では、DPFの有無によって、入れるオイルを規定されていたりするので、この場合は、要注意です。

管理人的には、基本エンジンオイルの規格は互換性があるので、最新規格さえ入れておけば、まず間違いないと思います。

エンジンオイルの最新規格はこれだ!

最後になりますが、結局エンジンオイルの規格で最強なのは、『SP/GF-6』の組み合わせです。

この規格さえあれば、全く問題ないでしょう。

まとめ

エンジンオイルの規格をまとめてみました。エンジンオイルの規格は非常にややこしい規格です。

様々な組織や国の思惑やら利権やらが絡み合って、現在のようなややこしい規格分類になってしまっているのが実情です。

現在は、EVにシフトしており、いずれはエンジン車は無くなる運命なのかもしれませんが、EVにも限界はあり、一定期間はエンジン車は無くならないと管理人は思っています。

エンジンオイルの規格を理解した上で、オイルトラブルが無くなることを祈っております。

エンジンオイルの基礎的な知識は、下記ページでも紹介しているので、興味があったら、見ていってください!

エンジンオイルの基礎知識はこちらから!